外壁塗装 ~塗料の選び方について~
我が家を『どんな色で塗るか』も大切ですが、『どの塗料で塗るか』はそれ以上に大切です。
ですが、これがとても難しいのです。
塗料が成分によって4種類に分けられ、アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素 になります。
その4種類の中にそれぞれ溶剤タイプと水性タイプがあり、また硬質タイプと弾性タイプがあり、
さらに薄塗りタイプと厚塗りタイプがあります。それ以外にも、低汚染性・防カビ性・防藻性・
透湿性・断熱性などの性能も考えて分類すると、キリがありません。
このように多種多様の塗料が塗料メーカーから発売されているので、塗料の種類は無限にあるので
その中から1つに絞り込むのは難しいです。そこで、塗料を選ぶ基準は4つあります。
①耐久性 ②価格 ③環境適応性 ④防汚性
この4つを総合的に考えて塗料を選ぶことが大切です。
①耐久性 ②価格
塗料がどれだけ長持ちするかは塗料の成分です。その成分によって耐用年数が長くなります。
・アクリル樹脂 5~8年 ・・・耐久性が低いため汚れやすく、ひび割れが起こりやすい。一番安価である
・ウレタン樹脂 8~10年 ・・・アクリル樹脂と比べると耐久性・耐候性に優れる。価格や性能のバランスは良いがシリコン樹脂
と比べると耐久年数は短い
・シリコン樹脂 10~15年 ・・・近年主流になっている塗料。価格と性能のバランスが良く、ウレタン樹脂よりさらに耐久性・防カビ性・
防汚性が優れている
・フッ素樹脂 15~20年 ・・・他の塗料と比べると耐久性は抜群だが、高価である
③環境適応性
環境適応性とは環境対策のことです。いくら耐久性の高い塗料であっても、臭いがひどく体に有害な塗料では安心して住めません。
塗料は缶に入っているものをそのまま塗るのではなく、溶剤を混ぜて塗ります。溶剤とはシンナーのことで、このシンナーで
薄めて塗る塗料を『溶剤タイプ』といいます。最近は環境対策で溶剤タイプよりも水で薄める『水性タイプ』が多くなりました。
水性タイプは臭いもあまり気になりませんが、耐久性については溶剤タイプと比べれば、わずかに下回るようです。
そこで登場したのが『弱溶剤タイプ』で、溶剤タイプの耐久性と水性タイプの環境性をくっつけたものです。
④防汚性
防汚性とは汚れの付きにくさのことです。外壁の汚れの原因は電気と油です。
塗料は合成樹脂でできているので、塗膜に風が吹きつけることによって摩擦が生じるのです。
そうすると塗膜表面に静電気が発生し、浮遊するホコリを吸い寄せてしまうのです。
原因である電気では、静電気を発生しにくく、静電気が発生したとしてもすぐに消滅してしまう『低帯電性』の性能を持つ塗料をお勧めします。
次の原因、油は車の排気ガスや工場の煙、家庭の換気扇からの煙など汚れは油性です。塗料も合成樹脂なので油性です。
その塗膜の汚れと油性同士で合体してしまい、油は水を弾くので雨水によって汚れが洗い流されることはありません。
なので、逆に汚れを付きにくくする、塗膜を親水性に形成されるような塗料を選べばいいのです。
親水性とはどのような塗料かといいますと、塗料に配合されたセラミック成分が硬化していく過程で塗膜の表面に浮き上がり、完全に硬化すると
ガラスのような親水性の塗膜ができる塗料です。『汚れの付きにくさ』を重視するなら、この様な塗料も検討してみてはいかがでしょうか。
塗料選びの基準は、この4つのバランスを考えながら塗料を選ぶことが大切ですが、どれを重視するのかは塗装の専門業者と相談するのが
一番です。
中山建装 では、この様なご相談も承っております。